自閉症や発達障害と、夏休みなど長期休みの過ごし方

 

自閉症や発達障害と夏休み・春休みなどの長期休みの過ごし方

自閉症や発達障害など様々な障害を持つ子供は、「夏休み」「冬休み」「春休み」など学校の長期休みになると、行く場所が無くなり自宅にこもりがちになってしまいます。

知能や学習面にそれ程遅れが無い子供の場合には宿題や課題が出ることが有りますが、それ以外の子供は宿題や課題が出ず、休み中になる事が無くてゲームやDVDを見ているだけという生活になってしまうこともあります。

学童や放課後等デイサービスに通所していると、長期休み中は朝から夕方まで利用できるので、1日の流れやスケジュールに変化はあまり無く、規則正しい生活をおくることが出来ます。しかし、長期休みの間に定期的に外出することが無く、家に篭りっきりになってしまうとだらけたりメリハリがなくなってしまいます。

長期休み時の問題点

自閉症などの子供の場合、状況や環境の変化が苦手という特徴が有ります。そのため、夏休みや春休みになった直後は学校が休みという状況を理解するのが難しく、朝になると学校へ行く準備をしたり学校に行けないと怒ったりパニックになったりすることも有ります。逆に長期休みが終わる際には、休みモードから学校モードへと切り替えをするのに時間がかかったりもします。

長期休み後の影響は休み明けの始業後にはっきり表れる事が多く、長期休みの間も定期的に通所施設に通ったり外出していた子供はしっかりしている事が多くあまり問題は見られませんが、一日中家にいるだけの生活をしていた場合には落ち着きがなくなったり、長期休み前に出来たことが出来なくなって一からやり直しになってしまうこともあります。

特に、夏休みは前の一学期は、進級や進学をしてクラスの担任やお友達にやっとなれてきたところで、約40日間という長期の休み期間に入ってしまいます。夏休み明けに学校の先生から良く聞かれる言葉には「1学期に出来ていた事が出来なくなったり、覚えていたことを忘れてしまった」や「また1学期の最初からやり直しです」などの言葉が多く聞かれます。

長期休みの対処法

長期休みの際にだらけてしまったり、出来たことが出来なくなる後戻りを少なくする為には様々な方法が有りますが、代表的なのを紹介します。


長期休みのスケジュール表の作成

長期休みの際は、あらかじめカレンダーなどでスケジュールや予定表を作っておくと効果的です。記載する内容は「長期休みの開始日と終了日」「登校日等の行事」「お出かけやお泊りする日」などです。それ以外にも予め決まっている予定などがあれば記載すると良いでしょう。

また、長期の休みになると曜日の感覚も薄れてので、「金曜日は好きなアニメがある日」「土曜日は外食に行く日」「日曜日はお父さんと遊ぶ日」など曜日に関連する項目がある場合に予定に入れましょう。

お泊りや長距離の外出など普段と違うことや初めて行く場所などが有る場合には、その日のみの予定表なども作ると子供は見通しが付き安心できます。

福祉サービスの利用

障害を持つ子供の多数は学童や放課後等デイサービスなどの通所施設や、日中一時支援・短期入所・日中預かりなどのサービスと契約している方も多いと思います。

施設においては長期休みの間だけの利用も受けている場所もありますので、長期休み前に利用の確認などをしてみると良いでしょう。ただし大半の障害者福祉サービスには事前に市区町村に申請を行うい受給者証を取得し、利用時間や利用日数の調整を行う必要があるため利用の数ヶ月前には市区町村に問い合わせをする必要が有ります。

なお、児童デイサービスは「活動の場の提供、日常生活や集団生活での療育」という目的があり、日中一時支援事業には「一時的に支援を要する障害者の場所の確保や、看護している家族の一時的な休息」などの意図があるので、目的にあったサービスを利用すると利用申請も比較的スムーズに通ると思います。

移動支援・行動援護

移動支援や行動援護を利用してお出かけするお手伝いをしてもらうことも出来ます。

これらのサービスを利用している子供には「お散歩」「公園での活動」「電車に乗ってお出かけ」「プールまでの付き添い」「お買い物」「映画を見る」など様々な目的があります。長期休み中にお出かけをする際に保護者が付き添えない場合には役立つサービスとなります。

なお、移動支援は市町村が主体の事業で、行動援護は国が主体の事業となっています。どちらも利用するに当たっては利用日数や時間の支給決定を受ける必要があるため、利用の前に市区町村へ相談してください。

プール活動

子供はプールが大好き。特に自閉症の子供は水が大好きという特徴が有り、夏休みの活動で一番効果的なのはプール活動になります。体を動かすことでストレスの発散になり、プールで疲れることで夜更かしも少なくなり規則正しい睡眠をとる事が出来ます。

プールには市区町村が運営しているプールが料金も安く使いやすいですが、障害児への対応などが難しい場合が有ります。スイミング教室などでは障害児のクラスも有ったりしますが料金は高くなってしまいます。

特別支援学校に通っている子供の場合、夏休みにプールを開放してプール教室などを行う事も有ります。これは学校によって様々ですが、学校主催で行う場合や、学童や児童デイサービスなどのグループに貸し出してくれる場合も有ります。

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地域の催し物やレクリエーション

地域や行政で障害児や障害者向けに、様々な教室や体験会などを行っている場合も有ります。私の住んでいる地域では障害者向けのスポーツ教室などを行ったりしています。

夏休みになると様々なNPOやボランティア団体主催のお祭りやイベントも数多く行われるので、そのような催しものに参加するのも良いでしょう。

児童館や図書館の利用

地域のサービスとして児童館(児童センター)や図書館を利用するという方法も有ります。

児童館では障害児向けの時間や部屋を用意している場合もあり、専門の職員や指導員を配置している事もあります。育児の相談を受け付ける相談員などもいる場合も有るので、不安なことや質問が有れば親身に相談に乗ってくれるでしょう。

図書館に連れて行くと「大きな声を出したりしないか心配・・・」という悩みもあると思います。確かに皆さんが本を読んでいる中で大きな声を出したり暴れてしまうと迷惑になってしまいますが、最近の図書館は児童コーナーが設けられている事も多くなっています。
児童コーナーならば多少の声を出しても迷惑がかからないように配慮がされていますし、読み聞かせや人形劇などを行っている事もあるので利用してみるのもよいと思います。

色々なことにチャレンジ

長期の休み期間にはそのときにしか出来ない事も多く有るので、それらのことに挑戦するチャンスでも有ります。

例えば夏休みなら「家族旅行」「祖父母の家にお泊り」「海水浴や川遊び」「キャンプ」「バーベキュー」「登山」などなど。普段はお母さんしか子供の相手が出来なくても、長期の休みならお父さんと接する機会も増え家族のまとまりも強くなると思います。

チャレンジした結果失敗したり問題が発生してしまっても、休み期間中にリセットしたり体制を立て直す事も出来ます。

工作キットや夏休みの宿題セットなどに挑戦

夏休みには様々な工作キットや、夏休みの自由研究セットなどが販売されます。

これらはホームセンターや、東急ハンズなどのショップで目にする事ができるので、子供が興味を引きそうなものを選んで、夏休みの課題として作り上げるのも良いでしょう。

たとえ上手に作ることが出来なくても、達成感を得たり作り上げたという自信につなげることが出来ます。

運動を行う

長期休みになると通学や学校の体育などが無くなり運動不足になりがちです。運動を行わないと肥満に繋がる他、ストレスが発散できず不安定になったりパニックのきっかけにもなります。

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自閉症や発達障害の子供が太ったり肥満になる理由 | 発達障害-自閉症.net

適度に運動を行い体が疲れることで、睡眠にも繋がり夜更かしなどをしない規則正しい生活をおくることが出来ます。

なお、夏場は気温がとても高くなります。発達障害の子供は体温調整が苦手で、熱が体内にこもりやすくなるので、水分補給や休憩、体のクールダウンは必須です。

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体温調整が苦手 – 自閉症と発達障害の特徴・特性 | 発達障害-自閉症.net

まとめ

長期休みは学校が無く、子供がだらけてしまいがちになります。

学校の代りに福祉サービスや施設を利用したり、長期休みだからこそ行えることや行ける場所も多く有ります。

大切なことは学校がある日と同じように、規則正しい日常とメリハリのある生活を送ることが重要となります。

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