折れ線型自閉症とは

   2015/09/13

折れ線型自閉症とは

折れ線型自閉症とは一度は正常に発達した(または発達したように見える)ものの、暫くして発達して覚えた言葉や動作などが無くなったり使えなくなってしまうタイプの自閉症です。

成長の度合いを折れ線グラフの様に書き表すと、折れ線型自閉症の症状が出た時点で右肩下がりに折れてしまうことから「折れ線型自閉症」と呼ばれています。
また、「セットバック現象」と呼ばれる事も有ります。

自閉症の約30%が折れ線型自閉症であるといわれています。

折れ線型自閉症の発生年齢

折れ線型自閉症の場合は通常1~3歳頃まで年相応の発達を見せますが、それ以降に成長が後退してしまいます。平均的に明らかな症状が出始めるのは2歳ごろと言われ、3歳までに76%近くが言葉を話さなくなったという調査結果が有ります。

また、成長が後退する以前の0歳から1歳ぐらいの間にも、自閉症に似た兆候や傾向が見られることが有り、1歳半検診などで指摘を受ける場合も有ります。

折れ線型自閉症の特徴

折れ線型自閉症の大きな特徴としては「話せた言葉がなくなる」「言葉が意味のない発語になる」など言葉の消失に関係します。

言葉の消失と同時に「指差しをしなくなる」「動作やサインを出さなくなる」「模倣をしなくなる」「目線を合わせなくなる」「周囲への関心が無くなる」「名前を呼んでも振り向かなくなる」などの自閉症特有の症状が見られることが有ります。

発語に関しては、言葉が始めて出てから半年から1年半の間に完全に言葉が無くなるという研究結果が出ています。

折れ線型自閉症の場合は、通常の自閉症よりも自閉傾向が大きくなったり知的障害が重くなると言われています。しかし、一度言葉や動作が無くなっても数年後に再び出てくる事も有り、症状の重さは人それぞれとなっています。

発語の再出現

折れ線型自閉症の場合2歳頃に言葉が無くなりますが、半数以上の場合に再度言葉の出現が見られています。
言葉が再び出る時期は人によってそれぞれですが、早い場合で半年、遅い場合では5年後ぐらいとなっています。

言葉が再出現する場合は赤ちゃんのように喃語(赤ちゃんが話すような「あー」「うー」)からではなく、いきなり単語もしくは言葉を話し始めます。
さらに、幼児期に使っていた言葉ではなく、周りの大人が使っていた言葉やよく耳にする慣用句などを口にします。

その為、折れ線型自閉症は言葉の発声は無くても、頭の中では言葉を覚えたり理解していると考えられています。

早く言葉が再出現した場合の予後は比較的良好で、知能指数も高い傾向に有ります。

類似の症状

折れ線型自閉症とよく似た症状には「赤ちゃん返り」や「小児期崩壊性障害」が有ります。


赤ちゃん返り

赤ちゃん返りとは、下の子が生まれたり自分がある程度成長することで、お母さんからの愛情や意識が離れてしまう事が有ります。その際にお母さんに甘えたかったり、注意をひきつけようと赤ちゃんのような言葉になったり、泣いたり、イライラしたり乱暴をしたりする行動です。

小児期崩壊性障害

小児期崩壊性障害とは、2年以上の年相応の発達後、知的・言語・社会性における機能の崩壊や喪失が起こる障害です。

小児期崩壊性障害についてはこちらへ

 
「赤ちゃん返り」と「小児期崩壊性障害」の特徴に似ているので、疑わしいと思われる症状や特徴が出た場合には医師などの専門家に診断を受けることが必要になります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket