発達障害が興味や関心が狭く特定の物事にこだわる特徴

 

発達障害が興味や関心が狭く特定の物事にこだわる特徴

自閉症を代表とした発達障害には「興味や関心の幅が狭く、特定の物事にこだわる」という大きな特徴が見られます。これは『活動と興味の範囲の著しい限局性』『反復的で常同的な行動』などとも言われることがあります。

物事のこだわりに関してはさまざまな物に見られ、対象も「人」「物」「位置」「見え方」「動き方」「時間」「感覚」「音」「色」「食べ物」「感覚」など幅広い範囲にわたります。

興味の幅が狭いと自発的に様々なことに取り組むのが難しかったり、新しいことに挑戦しても集中できず長続きしないといったことにつながります。物事に極端にこだわりができてしまうと、日常生活に支障が出てしまったり、他人を巻き込んでしまいトラブルにつながることもあります。

しかし、興味の限定やこだわりも長所と取って特技として生かすことで、将来的には調査や研究などその道の専門家へとつなげることもできます。

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主な興味や関心が狭く特定のものごとにこだわり

興味や関心を示すものやこだわる物は人により様々です。ここでは主に見られる特徴を紹介します。

変化や予期せぬ出来事を嫌がる

発達障害の子供は環境や状態の変化に弱く対応をするのが難しいため、変化を嫌がる事が多いです。

変化を嫌がる理由には、想像力が弱く今後のことを考えたり理解するのが難しく、変化や変更に対して不安や恐怖を感じるためです。変更に対して不安や恐怖を感じた場合、変更に対しての拒否が見られたり、場合によっては自分自身で対処ができずパニックにつながることもあります。

予期せぬ出来事にも弱く、自分の考え以外の事が発生すると何をして良いのかわからずにパニックになってしまったり、考えや行動ができずにその場に固まってしまうといったことが見られます。

変化への対処が苦手な子に対して今後の予定が変更してしまった際には、事前に変更があることを知らせて見通しをつけてあげたり、どのように行動すれば良いかなどの対処方法を教えて不安を取り除きましょう。

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同じ事へのこだわり

自閉症などの発達障害の子供は物事に対して同じであることにもこだわります。この同じ事へのこだわりは『同一性の保持』とも呼ばれます。

よく見られるものには、同じ行動や手順をとる、同じ道順を通る、毎日同じ衣服を着たがる、同じ食べ物しか食べない、物を同じ位置に置く等があります。

通学路が工事中で普段と違う道を行こうとすると怒ってしまったり、担任の先生が出張で居ないと不安になったり、夏でも冬と同じ長袖を着ていたり、寝る前には毎回同じ行動(儀式的行動)を取らないと寝ることができなかったりと、人によりこだわりはさまざまです。

中には自分本人が意味がなく止めたいと思っていても、強迫的に行ってしまう場合も有ります。

同じ事へのこだわりは予測ができない不安や、感覚的問題、気持ちの安らぎを求めるためなど様々な理由が重なり合って起こっていると考えられます。

同じ行動を繰り返す

同じ行動を繰り返すのも自閉症などの発達障害の子供の多く観られる特徴です。何度も繰り返す行動には体の動きだけではなく、同じ言葉を繰り返したり、同じ絵を何度でも描く、DVDなどで好きな場面を何度も繰り返して見る、ドアの開け閉めやボタンのオンオフを繰り返すなどを行う子もみられます。

同じ行動を繰り返すのには、見通しが付く、自分から安心して行える、気持ちが落ち着く、好きな行動である、感覚を得ているなど様々な理由があります。

自閉症の子供などでは常同行動という特徴を持っている場合も有ります。
主な常同行動には手のひらをひらひらと揺らる、その場でグルグルと回る、上半身を揺らす、手を何度もパチパチ叩く、同じ言葉を何度も繰り返す、などが見られます。

常同行動には自分の好きな動きや感覚を楽しんでいるためや、刺激を得ているため、気持ちを落ち着かせているために行われることが多いです。また、何かの要求や不満があるためなどに行われ事もあり、子供からのメッセージの一つとも受け取ることができます。

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分類や整理などを好む

自分の好きな物事に関しては、系統の分類や整理などを好む特徴を持っていることもあります。これは乱雑になった情報や物をルール化する事で、安心を得ていると考えられます。

系統などの分類には独自の分け方や並べ方などがあり、一見バラバラになっていても本人の中では規則正しい並び順になっているということもあります。

好きな分野の物を集める事も多く、独自の方法でコレクションをしたり、きれいに整理をしてリストを作って管理するといったマメな行動を取ることもあります。

特定の分野への興味が強い

自分が興味を持つ特定の分野に対して非常に強い関心を持ち、その部分に関して多くの知識を持ったり、細かいことまで記憶しているといった特徴を持つことがあります。

比較的多いのが電車や車などの乗り物、企業名やロゴマーク、国旗や地名、芸能人やアニメのキャラクターなどがあり、言葉を発したり文字の読み書きができない発達段階の子でも、興味分野に関しては大人以上の知識を持っている事もあります。

興味がある分野に関しては関心だけでなく、非常に集中して行い多くの知識を得ることもあります。場合によっては新たな発見をしたり、将来的にその分野の専門家になるような場合も有ります。

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興味のある分野に関しては優れた記憶力を持つ

発達障害の人の中には何らかの優れた能力を持つ『サヴァン症候群』と呼ばれる人もいます。サヴァン症候群の能力の一つに優れた記憶力を持というものがあり、一瞬見た風景を寸分の狂いもなく絵に書き写す、一度聞いた曲を覚えて弾ける、一度読んだ本を全て覚えているという非常に優れた記憶力を持つことがあります。

なお、優れた記憶力が有るからといって全てのことを覚えられるわけではなく、自分の興味のない分野や日常生活については全く覚えることができなかったり、覚えてもすぐに忘れてしまうことすらあるようです。

ルールや約束事にこだわる

ルールや約束事を守れることは良いことですが、時には融通が利かなかったり、臨機応変意対応ができず、どのようなときもルールどおりでないと動けなくなってしまうことがあります。また、自分のルールを他人にも課してしまい、トラブルになることもあります。

ルールや規則にこだわる子供は、このこだわり自体が長所にもなるので、問題行動などが起きてしまった場合には、それに対してルールや規則を作ることでしっかりと守ることができます。

細かい部分にこだわる

物事を全体として見るよりも、ちょっとした細かい部分に注意が向いたりこだわったりする事があります。

良くある例として車のおもちゃでは、普通の子供は走らせて遊ぶなどしておもちゃを『車』として意識して遊びますが、発達障害の子供だとタイヤの部分だけに意識しタイヤを回すして楽しんだり、ドアの部分だけに集中して開け閉めに熱中するといった行動が見られます。

人を見るときでも顔や体全体を意識して見ることが苦手で、ボタンやアクセサリー、糸のほつれなど細かい部分に注意が向いてしまう傾向にあります。発達障害の人が人の顔を覚えられなかったり、目を合わせないのもこのような特徴が有るからだとも言われています。

細かい違いへの記憶力が高いこともあり、物の配置が前日と少しでも違うと直してしまったり、個数が違うと気になってしまうということがあります。

まとめ

興味や関心が狭く特定のものごとにこだわるのには様々な理由があります。

関心や興味を示すものに関しては長所として捉え、その部分を延ばしてあげたり、関連した物事を提供する事で知識や興味の幅を広げてあげましょう。

物事へのこだわりは本人の不安や安心を得るために行っている事もあり、無理に止めようとするとストレスやパニックに繋がったり、別のこだわりを生み出すきっかけにもなります。また、こだわり自体も短い期間で終わったり成長に伴って見られなくなることもあります。

まずは何が原因でこだわっているのかを見極め、見通しをつけてあげたり対処方法や代替方法などを教えてあげ不安を取り除いてあげましょう。

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