自閉症の子供がエレベーターを好きになる理由

   2017/01/11

自閉症の子供がエレベーターを好きになる理由

自閉症の子供でよく耳にする特徴に、エレベーターが大好きと言うのがあります。

特にこの傾向は男の子に多く、デパートやショッピングモールに行くと必ずエレベーターに乗りたがったり、気づくとエレベーターの場所に居るという事が有ります。中には始めての場所でも自然とエレベーターの場所がわかり、そこに向かう事もあったりするようです。

エレベーターも実際に乗って楽しむ子や、エレベーターの動きを見て楽しむ子がいたりとそれぞれです。エレベーターに対する怖さと言うものもあるようで、エレベーターの動きを見て楽しむ子は、実際に乗るのは少し怖いと思っているようで、一緒に乗ろうと促しても嫌がったりする事も有ります。

エレベーターに対するこだわりも様々で、エレベーターに乗れないとパニックや癇癪を起こしてしまったり、親と約束を守って一緒に乗れる子など。中にはエレベーターに乗るだけのために親子でお出かけするという人もいます。

また、一人でエレベーターに乗れる子は、お母さんがお買い物中はずっとエレベーターに乗って楽しんでいるという子もいます。

自閉症の子がエレベーターを好きな理由

実際に自閉症の子供がエレベーターを好きな理由とは何なのでしょうか?
考えられる理由を調べてまとめてみました。


機械が好き

自閉症に限らず男の子は機械やロボットなど自動で動くものが大好きです。
例えば「電車」「車」「建設用の機械や重機」「家電」「携帯・スマートフォン」、アニメの「ロボット」や、ヒーロー物の「乗り物」や「武器」など。

特に自閉症の子は電車や車など実際に乗ることで、動きや景色の変化を実感できるものを好みます。エレベーターも機械であることや、昇降する際の重力やふわっとする動きなどを楽しんだり、ガラス張りのエレベーターの場合は上下する景色などを楽しんでいると思われます。

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自閉症者や知的障害者が電車や鉄道を好きな理由 | 発達障害-自閉症.net

音が好き

子供の中には機械の音やアナウンスの声が好きという子供もいます。
アナウンスが好きな子供は良く駅や電車のナレーション「まもなく電車が到着します」「ドアが閉まります。ご注意ください」といった放送や、テレビCMやニュースキャスターの話し方を好んだりします。

エレベーターにも、モーターの駆動音や、ドアの開閉音、階に到着したときのナレーションなど様々な音があり、エレベーターの動作と共に音を好んでいるという事も有ります。

ボタンが好き

上記の機械が好きというのと似ていますが、子供はボタンなどを押したりするのも大好きです。エレベーターのボタンも数字と分かりやすい開閉ボタンであり、ボタンを押すと光や音、エレベーター自体の動きと連動しているのでボタンと動作の関連が分かりやすいという事が有ります。

ボタンの数字も人間の使いやすい位置に分かりやすい順番で並んでいます。この数字の並びも、規則正しいものや配列状のものを好むといった自閉症の特徴として魅かれるのかも知れません。

数字と動きが連動しているのが好き

エレベーターは階数のボタン、上部のディスプレイに映し出される階の表示、そして実際にエレベーターの箱自体が押されたボタンの階に移動するという一連の動きが有ります。

この動きが非常に分かりやすく本人でも予想ができるために安心でき、さらに自分で選択した場所に移動したという満足感を得られるので、快感となって楽しんでいるいう事も有ります。

規則的に動くのが好き

自閉症や発達障害の人は独特なこだわりや見通しや予想などから、規則的に動くもの、自分の見通しのつくものを好みます。エレベーターは押されたボタンの階に決まった動きをするので、見通しがついて安心が出来る乗り物の一つになります。

自閉症の人が電車を好む傾向があるのも、分かりやすい動きと規則的になっているという理由からだとも言われています。

ドアの開閉が好き

自閉症の子はエレベーターに限らずドアの開閉が好きという子も見られます。好むドアには「電車」「バス」「車」「玄関」「ふすま」「自動ドア」など。ドアの開き方も「開き戸」「折れ戸」「引き戸」「片開き」「両開き」など。

エレベーターのドアは両開きであることや、ボタンを押してからの動作、ドアが閉まる直前に挟まりが無いようにゆっくりと閉まる動作などが、見ていて興味を引くのだと思います。

会社のエンブレムが好き

エレベーターは様々な会社が作っており、必ずどこかに企業名やエンブレムが付いています。企業名やロゴなどに興味を持つ子供も多く、エレベーター本体と合わせて興味を引くのだと思います。

またエレベータのメーカーにも興味を持つ子は、エレベーターを遠くから見ただけで何処のメーカーか分かってしまうようです。

エレベーターの主なメーカーには「東芝エレベータ」「三菱電機」「日立製作所」「フジテック」「オーチス・エレベータ」「シンドラーエレベータ」「中央エレベータ工業」「日本エレベーター製造」「横浜エレベータ」「SECエレベーター」などが有ります。

関連ページ
自閉症や発達障害児と企業名やロゴマーク | 発達障害-自閉症.net

エレベーターに関連するコンテンツ

子供がエレベーターを好んでいても、毎日乗りにいったりするのは難しいでしょう。本物のエレベーターの代わりとしての動画や、カタログなどを代用するのも効果が見られる場合が有ります。

エレベーターの動画

YOUTUBEなどの動画サイトにはエレベーターのドアの開閉だけの動画や、エレベーターに乗った動画などさまざまな動画が有ります。

エレベーターが好きな子はタブレットやパソコンなどで、家でもエレベーターの動画を見ている子もいるようで、実際にエレベーターに乗れずにパニックなどになった際の代替品として使える場合もあると思います。

エレベーターの写真集やカタログ

数は少ないですがエレベーターの写真集や、エレベーターのカタログなども存在します。

エレベーターのカタログは業者向けである為、一般には中々出回らないようですが、エレベーター会社のホームページなどを見るとカタログがダウンロードできる場合も有ります。

エレベーターが好きな子供の話

自閉症や発達障害とは関係有りませんが、エレベータに強い興味を持っている子供の話題もあります。

一つ目は作家である高殿円さんの息子さんのエレベータに関する一連のツイッターのまとめです。
エレベーターの息子さん
続・エレベーターの息子さん
【本日のエレ息】エレベーターが大好きな息子さんのツイートまとめ
その後の「エレベーターの息子さん」

もう一つはエレベーターを好む息子さんの様子を記載したブログの記事です。
エレベーター好きの息子が選ぶ「ボクの好きなエレベーター ベスト5」!!
エレベーター好きの息子と山手線ホームに設置されているエレベーターをすべて調べてきました!

また、日本エレベーター協会のサイトには子供向けにエレベーターの情報を紹介した「キッズコンテンツ」も用意されています。

まとめ

エレベーターには、数字、ボタン、上下する動きなど、興味をひくものが沢山詰まっており、自閉症だけでなく多くの子供達にとって魅力的な設備です。

エレベーターにこだわってしまう場合もあり対処も大変だとおもいますが、公共の乗り物だという事を理解させ、乗り降りする順番など社会性を勉強する為にも役立つと思います。

エレベーターから公共の場でのマナーやルールなどが身につけるように工夫をしていくとよいでしょう。

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