ルビンスタイン・テイビー症候群とは
ルビンスタイン・テイビー症候群とは
ルビンスタイン・テイビー症候群(ルビンスタイン・タイビー Rubinstein-Taybi Syndrome:RTS)とは、1957年にRJack H. Rubinstein氏とHooshang Taybi氏により報告された、16番染色体の異常により発生する先天性の遺伝子疾患です。
ルビンスタイン・テイビー症候群の原因
ルビンスタイン・テイビー症候群の原因は16番染色体のCREB遺伝子またはCREBBP遺伝子およびEP300遺伝子の異常とされています。
また、16番染色体が短いことで上記3遺伝子を含む部分が欠失している場合にも、ルビンスタイン・テイビー症候群が発生することがわかっています。
なお、16番染色体の異常やCREB・CREBBP・EP300の各遺伝子に異常が見られない場合でも、「幅広い母指・幅広い母趾」「コルメラ(鼻柱)の延長」「濃い眉毛、長い睫毛」「精神発達遅滞」が顕著に見られる場合はルビンスタイン・テイビー症候群と診断される場合が有ります。
ルビンスタイン・テイビー症候群の患者数
難病医学研究財団 難病情報センターによると、日本人のルビンスタイン・テイビー症候群の患者数は100名から200名程度とされています。
ルビンスタイン・テイビー症候群の特徴
外見の特徴
外見の特徴には「小頭」「眉毛がアーチ状で太い」「かぎ鼻」「高口蓋(口腔内の上部が高い事)」「眼瞼裂斜下(目の切れ目が下がっていること)」などが有り、ルビンスタイン・テイビー症候群独特の顔つきになります。
低身長
ルビンスタイン・テイビー症候群の患者は低身長で、成人男性の平均身長は約152cm、成人女性の平均身長は約143cmとなります。
手足
手・足ともに母指(親指)が幅広いという特徴が有ります。
親指や小指が曲がっていたり、指が短い場合や、第一関節・第二関節の骨が曲がっていたり変形している場合も見られます。
停留睾丸
ほぼ全部の男児で停留睾丸(睾丸が陰嚢の位置に無いこと)となります。
精神発達遅滞や知的障害
ほぼ全員に精神発達地帯や知的の遅れの症状もあり、平均の知能指数はIQ40から50程度(健常者でIQ100)と、中度の知的障害となります。
その他
尿路の奇形、心疾患、癲癇、脳梁欠損(右脳と左脳をつないでいる神経の束の欠損)など、様々な先天的な障害を抱えていることが多く見られます。