自閉症は物事を最後まで行わないと納得できない

 

自閉症は物事を最後まで行わないと納得できない

自閉症の子供は物事を終わりまで行わないと納得せず気がすまないという特徴が有ります。

行動でいうと「本を最後のページまでめくらないと納得しない」、物でいうと「最後まで使わないと気がすまない」などです。

では、なぜ物事を終わりまで行わないと気がすまないのか、最後まで行いたがる行為やその理由などをまとめて見ました。

途中で終わりに出来ない行為

よく見かける途中で終わりにできない代表的な行為には「本やマンガを読む」「テレビやDVDを見る」「ご飯やおやつを食べる」「日用品を使う行為」などが有ります。


絵本やマンガ

好きな絵本やマンガを見ている場合など、最後のページまで見ないと終われない事が有ります。

本の場合だと「最後まで読まないと終われない」「最後の絵を見ないと終われない」「最後のページをめくるまで終われない」「裏表紙まで見ないと終われない」など人によりこだわりは様々です。

最後のページを見ると納得できる場合には、パラパラとページをめくってあげて最後のページまで行くとスムーズに終われる事も有ります。

テレビやDVD

テレビやDVDなどの場合も最後まで見ないと気がすまないことが有ります。
何度も見ているDVDなどの場合は特定の場面を見たら終わりにする事が出来たり、早送りで最後まで行くと納得して終わりにする事が出来る場合もあります。

毎日見ているテレビ番組などではエンディングまで見ないと終われない、特定のコーナーやCMを見ないと終われない場合なども有ります。

ご飯やおやつなどの食べ物

ご飯やおやつや飲み物も全部食べきらないと終われないと思い込む事が有ります。
その場合、全部食べきろうと思うあまり、噛まずに口に詰め込んだり、無理やり飲み込んだりする事も有ります。

また、嫌いな食べ物でも涙ぐみながら無理やり食べたり、お腹がいっぱいなのに無理やり詰め込んで後で吐いてしまったりお腹の不調を訴える事なども見られる場合が有ります。飲み物ではコップに注がれたら全部飲み干したり、水筒に入った飲み物を一気に全部飲んでしまう事も有ります。

このような際には、あらかじめ量を少なくしたり、おかずの品数を少なくするなど調整する必要が有ります。

日用品を使う行為

「洗剤」「ハンドソープ」「糊」「歯磨き粉」「トイレットペーパー」などの日用品を使う際には、一度に最後まで使ってしまうことが有ります。
使う際には「一度に何回まで」「この目盛りまで」などの回数や目で見て分かる量を、予め決めてあげると効果が有ります。

なお、使い切ることが目的ではなく、「新しい袋を開ける」「新しいものに入れ替える」などの行為が目的になっている場合も有るので、どちらの行為にこだわっているのかを見極める必要が有ります。

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物事を最後まで行ってしまう理由

物事を最後まで行わないと気がすまない理由は様々あると思われますが、特に多いと感じる理由をまとめてみました。

最後まで行わなければならないと思っている

本人の中でのスケジュールに組み込まれている行動や、過去に最後まで行ったことがある行動の場合には、最後まで行わないといけない事だと思い込んでいる場合も有ります。

自閉症は行動パターンを変えたりスケジュールを変更するのが苦手です。
そのために自分の中に予定としている行動や、以前行ったことが有る行動を繰り返そうとして安心を得ようとします。

終わりがわからない

自閉症の子供は物事の終わりがわかりにくいという特徴が有ります。
「あと何分で終わり」「あと何回でおしまい」など、具体的な数値や状態が目に見える場合だと終わりを理解することができますが、「あと少しで終わり」「もうちょっとだけ」などのように曖昧な言葉だと、その加減やタイミングがわからず最後まで行動を行ってしまう事があります。

学校など集団で活動を行っている場合は、周りのお友達の行動や動きを理解して「ここで終わりだな」「これから次の行動をするのだな」と理解してスムーズに物事を終了して次の行動に移れる場合も有ります。

また、途中で終わりにするという考えを理解できていないという事もあります。
開始と終了は全ての行動に存在するため理解をしやすいですが、「途中で止める」「一旦止めて後で行う」ということは根本的に理解が出来なかったり、理解をしていても納得をする事が出来ない場合も有ります。

見通しが付かない

自閉症の子供は今後の予定に見通しをつけることがとても苦手です。
そのため、この後に次の行動が予定されていることを理解できず、今取り組んでいる物事を最後まで行おうとする事も有ります。

よく耳にするのが、これから外出しなければならないのに行っている行動を終わりにする事が出来ないなどです。この場合は朝など事前に1日に予定を教えてあげたり、定期的にこの後に外出する予定があることを伝えて見通しをつけてあげると理解できる場合も有ります。

まとめ

自閉症の子供は様々な行為や行動に対して、最後まで行わないと終わりにならないと思ってしまうことが有ります。
場合によっては一度終わりにしても、納得がいかず何度も繰り返してしまう事も見られます。

逆に全体としては何かを行っている途中であっても、自分の行動が終わりになってしまうと、次の行動を行おうとすることが有ります。例えば学校の授業などで自分の課題が終わってしまうと、周りを待つことが出来ずさっさと別のことをはじめてしまう場合などです。

物事を途中で終わらせることや行動を周囲に合わせることは難しく、無理に行っても子供にストレスを与えてしまいます。
対応方法は子供により様々ですが、事前に予定を教えて見通しをつけてあげる事、回数や時間やカウントダウンを行うなどで、具体的に子供本人が理解しやすい方法で行動の終わりを促していくと良いでしょう。

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