高機能自閉症とは

   2015/09/13

高機能自閉症

高機能自閉症(High-Functioning Autism:HA、HFA)とは広汎性発達障害の一つで、知能指数がIQ70以上(健常者のIQはおおよそ100)で、知的障害を伴わない自閉症としています。

高機能自閉症者には健常者よりもはるかに高い知能指数を示す場合も有ります。

高機能自閉症の定義

文部科学省においては「高機能自閉症とは、3歳位までに現れ、他人との社会的関係の形成の困難さ、言葉の発達の遅れ、興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害である自閉症のうち、知的発達の遅れを伴わないものをいう。また、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。」と定義されています。

高機能自閉症の種類

高機能自閉症には「アスペルガー症候群」「サヴァン症候群」などの症状が含まれます。

高機能自閉症とアスペルガー症候群の違い

一般的に高機能自閉症は言語面が遅れており、アスペルガー症候群は言語の遅れが無いものとされています。

なお、現在では「精神障害の診断と統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders:DSM)」が第五版のDSM-5となり、高機能自閉症とアスペルガー症候群は「自閉症スペクトラム障害/自閉スペクトラム症」として同一のものとして扱われる事が多くなっています。

高機能自閉症の人数

高機能自閉症者は日本で約100万人程度存在していると考えられています。

高機能自閉症者には自閉症の特徴である症状も「コミュニケーションが苦手」「落ち着きがない」など性格として認識されて本人や周囲も自閉症と気が付かず生活している場合も有ります。

高機能自閉症の特徴

高機能自閉症者は特定の分野への拘り、空間認識や図形(ロゴや国旗)などに異様に反応を示すなどから、学者、音楽家、芸術家、画家、デザイナーなどで活躍している人も多くいます。

「任意の日時の曜日を瞬時に答える」「知り合いの人の誕生日や車のナンバーなどをすべて記憶している」「1回読んだ本をすべて覚えている」など特別優れた一分野の能力を持っている症状を「サヴァン症候群」と呼びます。

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