早期ミオクロニー脳症とは
早期ミオクロニー脳症とは
早期ミオクロニー脳症(Early Myoclonus Encephopathy:EME)とは生後1ヶ月から3ヶ月までに発生する、重篤なてんかん性の脳症です。
早期ミオクロニー脳症の原因
早期ミオクロニー脳症の直接の原因は特定されていませんが、様々な代謝異常、脳の形成異常、遺伝子の異常などが考えられています。
早期ミオクロニー脳症の患者数
早期ミオクロニー脳症の患者数は定かでは有りませんが、癲癇を持つ子供のうち0.1%程度が早期ミオクロニー脳症であるとされています。
早期ミオクロニー脳症の特徴
早期ミオクロニー脳症は生後1ヶ月から3ヶ月までに、「ミオクロニー発作(手や足など身体の一部の筋肉が一瞬ピクッと収縮する発作)」と呼ばれる発作が顔面や手足などで見られることから発症します。
早い場合は生後1週間で発作の症状が出ることが有ります。
その後、体の一部が不随意に動く部分発作や、呼吸の止まる発作、顔面が硬直する発作などが見られ、場合によっては全身の硬直なども現れる事が有ります。
脳波では主に睡眠時にサプレッション・バーストパターンと呼ばれる波長が現れるのが特徴です。サプレッション・バーストとは、サプレッションと呼ばれる振幅の小さい波と、バーストと呼ばれる振幅の大きい波が交互に発生するものを指します。
早期ミオクロニー脳症が発症すると、癲癇発作により脳の成長が阻害され精神の発達、運動機能の発達が妨げられます。
半数近い子供は1歳から2歳程度までに亡くなり、生存した場合にも重度の精神発達遅滞と運動機能に重度の障害が出て寝たきり状態となってしまいます。
早期ミオクロニー脳症の治療法
早期ミオクロニー脳症の効果的な治療法は無く、抗てんかん薬などの投与が一般的となります。
代謝異常や脳の形成異常がある場合には、それらの症状の治療をする事で、改善される事も有ります。