自閉症は一定の動きや回るもの物が好き – 自閉症と発達障害の特徴・特性
一定の動きや回るもの物が好き
自閉症などの発達障害の子供は「一定の動きをするもの」「クルクルと回転をするもの」が好きという特徴があります。
物理的に動くもの以外にも、一定の「音楽」「リズム」「フレーズ」や「光の動き」などに強い興味を示す場合もあります。
興味を持った動きを見つけると、何十分も飽きずに見続けたり動きを楽しむこともあります。
一定の動きや回るものが好きな理由
自閉症や発達障害の子供は一定に動作し変わらない動きに安心するため、そのような動きをするものを好みます。
特に回転するものは常に同じ動きで、回転という運動で同じ動きを繰り返すため好まれます。
これは自閉症の大きな特徴である常道行動(同じ動きを繰り返し行う)を行うことを似ているのかも知れません。
また、動く物に対しても「次に何が起こる」「どのような動きをする」という見通しがつかないと不安になったり落ち着かない事も有るようです。
興味を持つものの一覧
回転するもの
- 扇風機、換気扇、エアコンの室外機
- ヒーターなどのファン
- 洗濯機、乾燥機
- 床屋の開店するサインポール
- 車、自転車、おもちゃの車タイヤ
回転するものを興味深く見ているだけなら問題は有りませんが、時として扇風機や暖房器具のファンを触ろうと手を出してしまう場合があるので、危険が有る場合には大人が見守ったり触れないようにガードを取り付けるなど注意が必要となります。
扇風機やファンが好きな子を大型電気店の扇風機コーナーや換気扇コーナーに連れて行ったら、目をキラキラと輝かせて飽きずに長時間眺めていたこともあります。
一定に動くもの
- 水の流れ
- しずくの滴り
- ドアの開閉
- エスカレーターの動き
一定に動くものの代表として水の流れやしずくの滴りがありますが、自閉症の子供は特に水へのこだわりや興味が強い事があります。
水が好きな子供の問題としてよく耳にするのが「水道やお風呂場やトイレの水を出して遊んでしまう」という話があります。
水で楽しみたい為に流しやトイレが水浸しになってしまったり、水道を出しっぱなしにして水道料金が跳ね上がったりしてしまうという事が良くあるようなので、水が好きな子供の場合には注意が必要です。
まとめ
自閉症や発達障害の子供は定まった動作に安心できるため、「一定の動きをするもの」や「回転するもの」に強い興味を示します。
なお、回転するものや一定に動くものが好きだからといって、必ずしも自閉症や発達障害であるとは限りません。
赤ちゃんの頃はベッドメリーに興味を示しますし、幼い頃は回るものや動くおもちゃがが大好きです。
大事なのは一定の物事への興味から、少しずつでは有りますが他の物事への興味を引き出してあげ、子供の成長へと繋げて行くことだと思います。