言葉の発達と遅れ – 自閉症と発達障害の特徴・特性

   2015/06/20

発達障害と自閉症の言葉の発達と遅れ

発達障害や自閉症の子供は言葉の遅れが見られたり、発語が無い場合があります。
言葉の遅れは様々で、重度の自閉症の場合には言葉を全く発さない場合もありますが、高機能自閉症や知的障害を伴わない発達障害の場合は徐々に言葉を話せるようになります。

言葉の遅れの種類や特徴

自閉症の場合には話しかけられた言葉をそのまま返してしまう「オウム返し」になってしまったり、言葉のイントネーションや発音が別のものになってしまうことがあります。
また、人と話せても会話のキャッチボールが出来なかったり、長文での話しが出来ないことがあります。
発達障害や自閉症の子供の言葉や発語の特徴には以下のようなものがあります。

  • 発語が無い
  • オウム返し
  • イントネーションが違う
  • 単語の1文字目だけを発声する(例:「トマト」なら「ト」だけ)
  • 単語の途中を飛ばして発声する(例:「ドラえもん」なら「らえも」)
  • 物の名前を連想する別の物に置き換えてしまう(例:「トマト」なら「赤」「まるい」など)
  • 使いやすい(発語しやすい)別の言葉を利用してしまう
  • 接続詞や助詞が正しく使えない
  • 人称が正しくない
  • 会話(言葉のキャッチボール)が難しい

言葉を覚えるタイミング

自閉症の子供が言葉を覚えるタイミングには家庭での会話以外に、言語の療育を行った場合、療育センターや保育園・幼稚園などで様々なお友達と接した時や、好きなテレビ番組やアニメに影響されたなどがあります。

言語の療育には専門の言語聴覚士(ST)と呼ばれるハビリテーション専門職の訓練を受けると効果的で、市町村の療育センターや専門の医療機関に行くことで指導やリハビリを行ってもらえます。

療育センターや保育園・幼稚園に通うと様々な子供たちと接することで刺激にもなり、遊びの中で言葉を発したり真似をしたりすることで言葉を習得していくことがあります。ただし、お友達との係わりでは本人が面白いと思った言葉を真似することが多く、「ばか」「うんち」など悪い言葉を覚えてしまうこともあります。

好きなテレビ番組やアニメに影響された場合には、テレビのCMや番組のキャッチコピー、アニメのキャラクターの名前などを覚えて発する場合も有ります。特にCMやテレビのキャッチコピーは人に覚えてもらいやすいように作られていたり、子供用のアニメは子供に受け入れられやすいように製作されているので、自閉症や発達障害の子供にとっても覚えやすく発しやすい言葉になっています。

子供は成長するにつれて物の名前や単語などを覚えていき、喋る事の出来る言葉もふえて行きます。
言葉の遅れもその場面場面に合わせた療育を行っていくことが重要です。

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