思春期に動作や行動が遅くなる – 自閉症と発達障害の特徴・特性

   2018/05/20

思春期に動作や行動が遅くなる

発達障害や自閉症の子供が思春期になると動作や行動が遅くなったりする事が見られます。
この現象はすべての発達障害の子に現れるわけではないですが、中学校に進学前後の男子と女子両方に見られることがあります

行動が遅くなる原因はわかりませんが、思春期特有の情緒問題、中学校へ進学したことでの環境の変化、女子は生理との関連などが考えられます。

遅くなる動作や行動の例

遅くなる動作や行動には主に以下のものがあります。

  • 食事にかかる時間が極端に遅くなる。
  • トイレに入っても排尿や排便まで極端に時間がかかる
  • 行動の切り替えに時間がかかる
  • 車に乗り込むのに時間がかかる。
  • 衣服の着脱に時間がかかる。
  • 行っていた動作の途中で止まってしまう。
  • 歩いている際に立ち止まって動かなくなってしまう。

特に食事にかかる時間が長くなるのが多く見られ、普段は15分ぐらいで食べていた子が1時間以上かかるようになり、学校の給食も時間内に食べ終わらない場合が出てきます。
食べないからといってお腹がいっぱいだったり調子が悪いわけではなく、ご飯を片付けようとすると怒ったり「まだ食べたい」と訴えてきます。

また食べるのが遅くなる事で時間内に食べきれず、痩せたり体重が減ってしまうこともあるので、外見に変化が起こってきた場合には注意が必要です。

思春期に行動が遅くなる理由

思春期に行動が遅くなる理由として明確な理由は有りませんが、私が感じたものをいくつか紹介してみます。

進級によるもの

進級や進学など環境の変化は発達に遅れを持つ子供にとって、とても多きなストレスと不安を感じます。そのため、行動面に対しても問題が発生したり、本人の中でどのように動けば良いのかがわからなくなると言うことが考えられます。

進学によるもの

思春期の年代になると小学部から中学部への進学や、中学部から高等部への進学があります。学部や学校が変わると大きなストレスを感じるだけでなく、授業や学校生活の方法にも大きな変化が発生します。

特に小学部や中学部では基本的に先生から「あれをやりなさい」と指示を受けて授業や学校生活をおくります。しかし、高等学校や高等部では子どもの自主性を尊重する事が多く、本人の意思で様々な事を行う場面が多くなります。

そのため、今まで指示を受けて行動していた子どもが、急に自分から行動を行わなければならなくなってしまい、何をして良いのか分からず動けなくなったり動作が遅くなるということもあるでしょう。

体の変化によるもの

思春期になると二次性徴により男女共に体の変化が発生します。

女子でいえば生理の関係で体が調子悪くなったり、気持ちが不安定になります。男子であれば声の変化に驚いて声を発することが少なくなったり、体毛が濃くなりそれが不安で剃ったりしてしまう子どもの見られます。

このように体の変化自体に不安やストレスを感じてしまいます。特に自閉症などでこだわりのある子どもの場合は、変化や変更を好まないため自分自身に発生した変化に戸惑うという事があります。

また、身長が伸びることで今まで自分よりも大きかった保護者や先生が自分より小さくなったり体格差が無くなる事での変化に戸惑うということ見られます。

動作や行動の速度はいつ戻るのか?

行動が遅くなっている期間は人によってそれぞれです。
数ヶ月で徐々に戻った子も居れば高等部に入っても動作がゆっくりのままの子もいます。

また、動作が遅くなったり止まってしまう原因は、ストレスや思春期の問題以外にもカタトニア(緊張病)と呼ばれる症状が考えられます。
関連ページ自閉症と動きが止まる・遅くなる症状のカタトニア(緊張病)

まとめ

思春期になると原因は不明ですが動作や行動が遅くなる子供が時折見られます。

動作や行動が遅くなった場合に、周りの人はイライラしたり急がせたりせず、落ち着いて見守ってあげるたり、行動を行いやすいように促したりしてあげることが重要です。

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