じっと待っているのが苦手で出来ない子供

   2018/01/08

じっと待っているのが苦手で出来ない子供

自閉症や発達障害の子供はじっとしているのが出来なかったり、静かに待つということが苦手であることが多いです。

じっとするのが難しい子供の場合、直ぐにどこかに行ってしまい目が離せないばかりでなく、待つ場面で我慢が出来ずウロウロしてしまい非常に困るという話を耳にします。

では、そのような子供達がどのような理由からじっとしているのが苦手なのか調べてまとめてみました。

じっとしているのが苦手な理由

落ち着くことが難しい子供はどの様な理由から、じっとしていられないのかしらべてまとめてみました。

見通しが付かない

自閉症や発達障害の子供はその場の状況を理解したり、これからの事を想像することが苦手です。

特にこれから何をするのか、何が起こるのかなど未来への見通しが付かないと緊張や不安を感じたり、場合によってはパニックになる事も有ります。『じっとしている』という行動に対しても同じで、「いつまでじっとすればよいのか」がわからないと子供も不安になってしまいます。

この様な場合には具体的に『始まりの会だから座って待つよ』『何分までここで待つよ』など、目的と終わりの時間を本人に伝えて理解をしてもらうと効果があります。

じっとしている理由がわからない

見通しと同様に『じっとしている理由』が分からないと、おとなしく待つことが難しくなります。

このような場合も何のためにじっとしなければならないのかを理解してもらったり、具体的に『授業中だから』『公共の場だから』『静かにしなくてはいけない場所だから』など理由を教えてあげると良いでしょう。

気持ちを落ち着かせるため

自閉症や発達障害の子供は気持ちを落ち着かせたり、緊張をほぐすために様々な動きをしたり声を発したりすることがあります。

気持ちを落ち着かせる行為は人によってそれぞれですが、『手を叩く』『飛び跳ねる』『指や服のすそを口に入れる』『指先や爪を噛む」などが見られます。言葉では『好きな物ごとを言う』『ブームの言葉を言う』『同じ質問を繰り返す(決まった答えが返ってくるので安心する)』などがあります。

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普段と違う雰囲気のため

じっとしなくてはいけない場所というのは、沢山の人がいる公共の場、結婚式やお葬式などの冠婚葬祭、病院などで待つ場合、式や発表会などの行事と、いつもの生活とは違う雰囲気だということが多いです。

そのため、普段以上に緊張を感じるだけでなく、『静かにしなくてはいけない』『大人しくじっとしなくてはいけない』と思うと余計にストレスとなってしまう事があります。

ストレスを感じてしまうとその不安から逃げようと動きまわったり、場合によってはパニックなどになってしまう事が有ります。

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学校のイベントや行事に参加ができない| 発達障害-自閉症.net

気が散ってしまう

自閉症などの発達障害の子供にとって、じっとしていることは、多くの集中力とエネルギーを消費しています。

頑張ってじっとしている最中に気を引くものがあったり、好きな物が目に入ってしまうと、気持ちがそちらに移ってしまいます。

気になるものに気持ちが移ってしまうと、今まで行っていた『じっとしている』ということを忘れてしまうだけでなく、再度じっとするように指示をしても非常に難しくなってしまいます。

気持ちが向いてしまうものには、好きな物だけでなく、嫌いなもの、嫌な人、うるさい音、動きが気になるものなど、その人の特性により様々です。

集中しなくてはいけない場面では、子供の気が散ってしまうものが目や耳に入らないように配慮することが必要になります。

気持ちを抑えることが出来ない

ADHD(注意欠陥・多動性障害)などの特性を持っている子供の場合、多動性や衝動性が強いことがあります。

多動性には、激しく動き回るだけでなく、じっとすることや、大人しく座っているのが難しかったり、座っていても体がむずむずそわそわと動いてしまうことがあります。言葉に関しても過度に喋ったり、会話に関しても一方的に話しかけてしまう事などが見られます。

衝動性とは突発的に動いてしまったり、場の状況などを気にせず自分のやりたい事を行ってしまうなどが見られます。順番を待つのも苦手で列をを無視したり割り込んでしまうような事も有ります。

このような場合、じっとしなくてはいけないと頭の中では思っていても、障害のために気持ちを抑えることが出来ず、体が動いてしまったり言葉を出してしまう事があります。

また、年齢が低い場合や、知的に遅れがある場合にも、自分の気持ちが抑えられずにじっとしているのが難しく、好き勝手に行動してしまう事もあります。

体幹や筋肉など体の作りが弱いため

体の発達が遅かったり筋肉の緊張が弱いことも、自閉症などの発達障害の子供に多く見られる特徴です。

体幹や筋肉の発達が遅れていると、正しい姿勢でいる事が難しいばかりでなく、直ぐに体が疲れてしまい、その場から動いてしまったり、地面に座り込んだり横になってしまう事が有ります。

椅子に正しく座れない場合には、体のサイズに適した椅子に変更する、座り心地の良いクッションを使う、座位をサポートするマットを使うことも効果的です。

同じ大勢で体が疲れてしまう場合には、可能で有らば定期的な休憩時間を取ったり、ストレッチなどを行い体をほぐすと良いでしょう。

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自閉症や発達障害の姿勢保持と姿勢の悪さ| 発達障害-自閉症.net

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手持ち無沙汰となるため

手持ち無沙汰となると、どの様に時間をすごせばよいのか分からなくなり、体を動かしたり言葉を発してしまう事があります。

また、暇であると自分の好む行動や刺激を取り入れようと、手や足などを叩いたり、指先を口に入れたり、体を揺らしたりと『常同行動』を取ったりしてしまう事があります。

子供が落ち落ち着くようになる時期

じっとしているのが難しい子供でも、時期は人によりそれぞれですが、大抵は成長するにつれ落ち着いてくるようになります。

それは何故かというと、精神的に成長し気持ちの折り合いをつける事が出来るようになる事、様々な事への経験を積んで見通しや場の様子の理解が出来るようになる事、体の成長と共に筋力や骨格などがしっかりするといった理由があります。

子供のうちはエネルギーも有り余っており、体も軽いために、一時も休まず動き回るような事が出来ますが、成長して体付きもしっかりすることで身体が重くなり動き回ることも少なくなります。

管理人の私の見た子供の中では、小学校低学年のころは何時でも走り回っているような多動の特徴を持つ子供でも、大抵は中学生になる頃には落ち着く事が多い印象を受けました。

まとめ

子供がじっとして落ち着かないのには、見通しやじっとする理由が分からない、衝動性・多動性などの特徴、ストレスや不安、体の発達が遅いなど様々な理由があります。

逆にじっとして落ち着けない子供の場合は、好奇心が旺盛で、様々な事に興味を持って学んでいると受け取ることもできます。ただ、道路への飛び出しや高いところに上ってしまうなど、本人と他人への危険がある場合にはしっかりと注意をして理解させることが必要になります。

子供の年齢が小さいうちは片時も目が離せず大変だとは思いますが、子供が多くのことを経験し学んでいくなかで徐々に落ち着けるようになっていきます。

大切なのはじっとしていることが出来ないからといって、無理やり落ち着かせるのではなく、子供にストレスや不安がかからないように折り合いをつけていく事になります。

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