22q11.2欠失症候群とは

   2015/09/13

22q11.2欠失症候群とは

22q11.2欠失症候群とはかつて「キャッチ=22症候群」とも呼ばれていた病気で、第22番染色体長腕q11.2領域の微細欠失を原因とする先天性の遺伝子疾患です。

22q11.2欠失症候群の原因

22q11.2欠失症候群の原因は22番染色体の長腕q11.2領域の微細欠失が原因となっています。

この部分には30個から40個とされる多くの遺伝子が存在しており、様々な症状が現れる場合が有ります。

22q11.2欠失症候群の発生割合

難病医学研究財団 難病情報センターによると、22q11.2欠失症候群の発生割合は4000人から5000人に1人程度とされています。

22q11.2欠失症候群の特徴

22q11.2欠失症候群の代表的な特徴には「心血管異常 (Cardiac defects)」「特有の顔貌 (Abnormal facies)」「胸腺低形成(Thymic hypoplasia)」「口蓋裂 (Cleft palate)」「低カルシウム血症 (Hypocalcemia)」の症状があります。
なお、それぞれの頭文字を取ったことで以前は「CATCH症候群」と呼ばれていました。

胸腺低形成については「ディ・ジョージ症候群:DiGeorge syndrome」、その他の症状については「円錐動脈幹異常顔貌症候群(conotruncal anomaly face syndrome:CAFS)」や「軟口蓋帆・心臓・顔症候群(velo cardio facial syndrome:VCFS)」と呼ばれることが有ります。


心血管異常

心血管異常については「ファロー四徴症(肺動脈狭窄・漏斗部狭窄、心室中隔欠損、右心室肥大、大動脈騎乗)」「心室中隔欠損」「大動脈離断症」などの症状が見られることが有ります。

特有の顔貌

22q11.2欠失症候群の場合「口蓋裂」「通常より低い位置の耳」「短い人中(鼻の下)」「小さな口」「小さな顎」「目と目の間が広い」などの特徴があり、独特の顔つきになります。

胸腺低形成

22番染色体の長腕q11.2領域に存在するDiGeorge遺伝子が、異常で有ったり存在しない場合に発生することから「ディ・ジョージ症候群」と呼ばれます。

胸腺とは心臓の前部に位置する器官でリンパ球の一種であるT細胞の分化などを行っています。
胸腺の形成が不完全であることからT細胞が減少し機能不全による免疫不全に陥り、細菌、ウイルス、真菌などに感染しやすくなります。

口蓋裂

口蓋裂(こうがいれつ)とは口腔と鼻腔の境目になる部分である口蓋に裂け目が出来てしまう症状です。
22q11.2欠失症候群の場合、口蓋裂以外にも鼻咽腔の閉鎖不全や、唇に裂け目が出来てしまう口唇裂(こうしんれつ)の症状を持つ場合も有ります。

低カルシウム血症

22q11.2欠失症候群の症状である「副甲状腺機能低下症」のため、副甲状腺ホルモンが不足することにより「低カルシウム血症」となります。
低カルシウム血症の場合はカルシウムの補充と、カルシウムの吸収を高めるビタミンDの補充が必要となります。

精神発達遅滞や知的障害

ほとんどの場合軽度から中度の精神発達遅滞や知的障害の症状が見られます。
また、統合失調症の症状が出る事もあります。

その他の特徴

22番染色体の長腕q11.2領域には30個以上とされる多くの遺伝子が存在しており、その部分が欠失することで多くの症状や特徴が現れます。なお、現在までに180以上の臨床症状が報告されています。

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